毎週土曜日更新の「ニャンデレラストーリーは突然に」
みんなの歴史を語っていく上でどうしても避けて通れないのが「持病」。
僕は持病も個性の一つと考えています。だからこそみんなのことを知ってもらうためには病気のことを語らざるを得ません。
ニャンデレラストーリーという僕たちの歴史を語るという枠からは少し飛び出て行ってしまっていますが、どうかお付き合いください。
そして、持病や病気など、僕なりにかなり調べたり体感して思ったことがたくさんあるので、それも全て書いて行っています。同じような症状の子がいるおうちの方の少しでも手助けになれば幸いです。
実は腰椎が一個足りないリュック、しかし大した問題もなく過ごしていたのだが・・・・
前回の記事でもお話ししましたとおり、リュックは腰椎が一つ少ないです。
だから何があるというわけでもなく、ただちょっと運動神経が悪いとか、将来的には関節炎になる可能性がある、とかそういったくらいで、きちんと向き合っていけば気にしすぎる必要もないくらいの持病でした。
しかし、そんなリュックに、とある病が襲いかかりました。
尿路結石
なぜ。なぜ尿路結石に・・・?
ちなみに厳密には結石ができる手前の段階。
症状としては、排尿痛や、膀胱や尿道の違和感だ。
膀胱に砂が溜まっている状態という、比較的早めの段階で気がついたので、連れていくことになった。
何がきっかけで気がついたのかというと、普段よりおしっこの頻度が高くなっていた。わりに、おしっこをしていなかったのだ。
これが何を意味するかというと
「おしっこしたいのに、出ていない」
または
「膀胱や尿道に何かしらの異常があるため気になってトイレに行ってしまう」
というのが考えられる。
この両者ともが尿路結石、ないしは結晶の兆候、症状となるのだ。
普段からトイレをしているところはよく観察していたので、ちょっと回数が多かったり、トイレの時に鳴いていたり、違和感を感じたので、病院に連れて行った。
エコー写真を見ると、素人でもわかるほど膀胱に砂が溜まっていた。
みているだけで辛かった・・・痛いだろうな・・・違和感あるだろうな・・・。
しかし先生曰く
「気がつくのが早かったので、まだ砂の段階です。これならご飯を医療職に変えてpHを調整できればすぐに溶けてなくなりますよ。」
とのことだった。危ない、、、よかった、、、
以前からよく言っているが
「なんか猫変だな〜。まあ様子見て長引くようなら連れてくか〜」
をやってはいけないんです。その「様子見」で石になっていたら、医療食では対処できなかった可能性すらありました。そうなった場合手術です。
そうならないように、日頃から様子をよく観察してあげてくださいね。
原因は一体・・・
一般的な原因の一つとしてよく挙げられるのが、
おやつのあげ過ぎである。
おやつを過度に与えることでpHが傾き、結石ができやすい体質になってしまうのです。
しかし!!!
以前から書いている通り、僕はおやつをほとんどあげません。
アレルギー体質への配慮もありますし、こうして尿路結石等になる原因を自分から作ってしまう可能性が上がってしまうのが、嫌なのです・・・。
そんなことんなで僕は人一倍ご飯やお水の環境にはかなり気をつけているはずなのに・・・・
しかし、驚愕の事実を伝えられる・・・
先生曰くどうやらリュックが診断された「腰椎欠損症」の猫は便秘や泌尿器系の病気になりやすい傾向にあるらしい。
なんと・・・こんなにご飯や生活に気をつけていても、なる子はなってしまうというのだ・・・。
そうか・・・そうだったんだね・・・。
でもこれは逆に考えると、
おやつをあげまくっていたりご飯を適当にあげまくったりしていたら、とうの昔に結石になってしまっていたということ。
せめて、おやつを気をつけてあげられていたから、このくらいで済んだのだ。
無駄にしっかりしていてよかった・・・。
尿路結石の詳細についてはこちらの記事でも書いています。
リュックはストルバイト結石。pHがアルカリ性になると膀胱内に石が作られやすくなります。猫の多くの尿路結石はこちらです。
尿を酸性に傾けると溶解するため、医療食を食べさせることで尿を酸性に傾けることができればしっかりと溶かすことができます。
リュックのように早めに気がついてあげられれば、こうして食事療法だけで十分に治してあげることが可能なのですが、
医療食をやめるタイミングがすごく難しくて、治った〜そのまま食べさせればいいやー。と医療食を一生食べさせてしまうと、次は尿が酸性に傾きシュウ酸カルシウム結石というものになってしまいます。
シュウ酸カルシウム結石はとても厄介な尿路結石で、手術以外での摘出方法がありません。
よほど体に異常がない限りは、勝手にこちらの結石になるのはあり得ないらしく、なる場合は大体飼い主さんのご飯のあげ方や、医療食と確認せずにあげていたり、人間の食べ物を与えていたり、などです。
そんなシュウ酸カルシウム結石とストルバイト結石、どちらにもなってほしくないのが当たり前。
そうなるとpHをアルカリ性にも酸性にも傾けずど真ん中をキープしなければなりません。
これが、普通の猫であれば大体真ん中なのに、リュックのように体質的にpHが傾きやすい猫は医療食を食べないと勝手にアルカリ性気味にになってしまうので食べ続けるしかありません。
・・が、pHは結構ちょっとしたことで劇的に変わります
朝なのか夜なのか、寝起きなのか、運動後なのか、いろんな要因でpHは一定ではありません。
急に体質が変わり、医療食が必要ない状態になることも全然あり得ます。
そうなっているにもかかわらず、「リュックはずっと医療食〜。」とあげ続けると、医療食が効きすぎた結果酸性に傾いてしまい、手術の必要なシュウ酸カルシウム結石になってしまうこともゼロではないのです。
なので僕は3ヶ月に一回、かかりつけの先生に尿検査を依頼し、pHを見てもらい
「3ヶ月だけ普通のご飯に戻してみて、またpHを測ってpHが安定していれば、医療食をやめて、アルカリ性に傾いてしまうようならまた医療食に戻しましょうか」
というのをずっと続けている。
一般のご飯に戻すとやはり勝手に傾いてしまうので、どうしても医療食になってしまうのが少し辛いのですが、これもきっと個性で、これもリュックのいいところなんです。
これのおかげで、トイレ観察や、日頃の行動など、リュックだけでなく全員をしっかり見る癖がついたので、いろんなことの発見が早いです。
ニャンデレラストーリー本編で語ります、肥満細胞種なんかも、スピード感あっての完治だと思うので、皆様も病院なんて悩まずに、異変を感じたらまずはプロに見てもらいましょう!
我が家の猫たちの持病について1ヶ月かけて連載してしまいました。
読んでいてつまらないなあと思った方も多いかと思いますが、先述の通り、僕の人生、みんなとの生活で切っても切れないこと、そしてそれらがあるから、今があるので、語らずに先にはいけませんでした・・・!
ある種大きく脱線してしまいましたが、少しでも皆様のお役に立てれば幸いです。
次回
お待ちかねの久々の本編!!!ポポロンが加わり、5匹での生活にもなれてきた僕ら。
乞うご期待!
病気編の前の記事はこちら