病院へ連れて行き不調を伝え、抗がん剤治療の再度延期を提案された僕達だったが
僕のこの一言で先生の表情が一変し
すぐさま先生が神妙な面持ちでこう言い放った
先生の口から出てきたのは衝撃的な一言だった。
しかし、曲がりなりにも猫関連の資格を持っている僕はすぐに理解できた。
抗がん剤で免疫が落ちている=キャリアの猫はウイルスが暴れやすいのだ。
キャリアとは?

猫は一度ウイルス感染するとキャリアと言って体内に菌を残し続けてしまうのだ。
過去にカリシやヘルペスなどのウイルスに感染した場合、その症状が治ったとしても、何かしらで免疫力が落ちた際に、ウイルスが暴走、暴れ出し再度不思議なタイミングで症状が出てしまうという状態。
健康な猫が体内に菌を保有し続けていたとしても、基本的に普段の生活では免疫力が勝つので、症状はほとんど出ないのだが・・・
季節の変わり目やすごく寒い日、暑い日が続くと涙やくしゃみをする子を見たことはないだろか??
そういう子は実はまさにキャリアとして症状が出ている状況。
いわゆる猫風邪の症状は、キャリアとして(または初回かも)症状が出ているとういことです。
キャリアの子は何かしらが起因して、免疫がガクッと落ちたり、体力が低下している状況になると強く症状が出る場合がある。と言った具合だ。
聞いた話によれば初回に出たよりはそれ以降は弱く出ることが多いらしいが、その症状の出方は、猫の体力等健康状態にもよるのだろう。
ちなみに「うちの子は鼻水も目やにもくしゃみもしないから絶対キャリアじゃない」と思いたい人も多いかと思うが、実はキャリアで菌を保有しているのに一度も症状が出ないという「それキャリアっていうん?」という場合もあるらしい。
野良猫出身だったり、外中飼いの子はかなりの高確率でキャリアであることが多い。(野良猫の親が持っていたらほぼ100%子供に感染、のループ)
そんなこんなで、、
僕のブログやSNSを読んでくれている方は「ウイルス」と聞いたら顔が青ざめる方が多いのではないだろうか。
そう。
数年前に起きた地獄の思い出。
一家全員ウイルス感染事件
全員が真っ赤なげぼを吐き、全員がご飯を食べなくなり、全員が微動だに動かなくなった、あの事件だ。(ボコたんだけ1日ちょっとで完治するというパワータイプ)
人生で最も辛い思い出ナンバーワン。
思い出すだけで涙が止まらなくなってしまう。今これを打ってるだけでも手が震えます。
あの時の、憎きクソウイルスがだ
あの時から僕をフォローしてくださっている方は、あの時の地獄模様がフラッシュバックするだろう。
全員が、同時に、血ゲボを吐き、ご飯を食べない、猫圧もしない、歩きもしない。ただただ時僕の毎日だった。
そんなクソ野郎がまた、僕らの邪魔をしようとしている。
クソがクソがクソがクソがクソがクソがクソがクソがクソがクソが!
あの時も
覚えてくださっている方もいるだろう。あの時、最後までご飯を食べなかったのはリュックで、心配で心配で、呼吸すらままならなかった僕。
結果的に今のポーチーではないが、あの時のリュックはあまりにげぼを吐きすぎてしまった結果「ご飯を食べること」に対する恐怖心があったようで、一度食べたらすっかり良くなった。
しかし、よく考えてみりゃ、あの時「症状」が一番強く出ていたのは、ポーチーだった。
真っ赤っかのげぼを吐き、24時間泡を吹き、涎を垂れ流し、眠ることすらままならなくて、冷蔵庫の上に(今まで乗ったこともないのに)飛び乗り、見えない位置でじっとしていた。

なんなんだよ。
僕はバカか。
今、抗がん剤、リンパ腫・・・副作用副作用、って盲目になってたけど
こうして振り返ってみたら
あの時と一緒じゃん
僕の目につかない、猫の目につかない場所に移動して、涎を垂らして、何も食べない。
全く同じじゃんか。
なんで気が付かなかった。なんで気がついてあげられなかった。
いや、実際、どこまでが副作用で、どこからがカリシウイルスなのかは明確には判断はつかないだろう、副作用で食欲が落ちたのも事実、元気がないのも事実。でも、この異様なまでに食べない状況は間違いなくおかしかったのに。
抗がん剤治療は真実を見失う
自分を擁護するわけではないが
抗がん剤治療というのは、日々が本当にいっぱいいっぱいで、辛くて悲しくて、選択の連続で、苦しい毎日になる。
そんな中で過去を振り返って正常な判断をできる飼い主がどれほどいるだろうか。
いや、たくさんいるだろう、強い人はたくさんいる。
でも、僕は、心が弱かった。選択を、未来を、ポーチーの今を、全てを間違いなく超えていくことに、いっぱいいっぱいで、正常な判断ができていなかったんだ。
ポーチーを家に忘れたり、昔の家に帰ったりしてる時点で人間の終わりみたいな所業だらけだったが、やはり、まともな思考ではなかったんだと、つくづく思う。
気がついてあげられなくてごめん。
ただただ、その文言で頭の中は埋め尽くされていた。
帰宅後僕はスタジオに篭り馬鹿でかい声で叫び続けた。

ギャンブルで2億溶かしたやつみたいな断末魔。
信じられないストレスだ。これはクソカリシに対してはもちろん。ここまで気がついてあげられなかった自分にも。
あの時、僕らを、愛する猫たちを傷つけまくったあいつが、また戻ってくるなんて。
しかも、最低最悪のタイミングで。
辛い、苦しい、かなしい、そんな感情で埋め尽くされていた僕の脳内に
「怒り」が湧き出した。
僕が人間じゃなくてポポロンの細胞の一部だったら、真っ先にカリシのクソ野郎に向かっていってボッコボコのグッチャグッチャにしてやるのに!!!!!!!!
なんで僕は!!!人間に生まれたんだ!!!生まれ変わったら!!!ポポロンの免疫になりたい!ポーチー!ご飯はいいから!僕を食べて!!!
とわけわからん転生モノの妄想をするほどに怒り狂っていた
この未来は予測できた。僕なら、絶対予測できたのに。
抗がん剤の副作用は・・・
食欲不振、吐き気、下痢や便秘などの消化器障害。
それらは通常2〜4日、遅くても7日以内には治ることが多い、
にもかかわらず、ポポロンは全く落ち着かなかった。
一回目二回目はそこまで副作用が強くは出なかったのに、今回だけ、である。
そこから紐解くに、、、
抗がん剤の副作用により、
免疫低下+食欲不振=体力がさらに落ちる+消化器障害=気持ち悪い
という最悪の体のコンディションで、体重減少、さらに免疫が落ちる、
という最悪のコラボの最中に、、、
カリシウイルスがつけ込んできたのだ。
「お、こいつ弱ってるぞ、今だ〜」
と言った具合だろう。ふざけんなボケクソが。
免疫力の落ちているポポロンをここぞとばかりに攻撃を始めたというわけだ。
つまり、2〜4日目の吐き気や食欲不振は「抗がん剤の副作用」
その後、本来なら治るであろう時期にもかかわらず続いていたものは
「カリシウイルスの症状」
だったのだ。
なんてややこしい。
一見したら症状はほぼ同じで、どこまでが副作用なのかがわからない。
なぜ猫マスターはカリシにたどり着いたのか

カリシウイルスの基本症状は
- くしゃみ
- 目やに
- 鼻水
- 咳
- 食欲不振
- 口内炎
いわゆる猫風邪の症状がほとんど。(というか俗にいう猫風邪はカリシウイルスやヘルペスウイルスを指すことがほとんど)
その中でカリシウイルス特有の「口内炎」が、ポーチーに起きていたことでこの答えへと辿り着いた。
ポーチーはそこまで航空状況が悪くないのになんでなんだろう、、と不思議だったのだが
歯磨きをしていたとしても出てしまう口内炎。カリシ特有だったのかもしれない。
勿論口腔ケアをしていない猫ちゃんだともっと強めに出てしまうので、歯磨きは日頃から気をつけてほしい。
よくぞ辿り着いた。
僕。天才!資格とっておいてよかった。
資格の範囲内にウイルスのことについても触れていた。
僕は超絶低学歴なので勉強が役に立ったことなどなかったのだが初めて勉強って意味あるんだ・・・!と嬉しくなりました笑。
とはいえ・・・
答えに辿り着いたから解決だ〜やった〜
なんてことにはならない。
食欲がない、体調が悪い事実は変わらない上に、人間と同じで
免疫力が上がらなければ菌を退治できない。
つまり、結局のところポーチーの体力が戻らない限り、この状況は打破できないのだ。
次回
リンパ腫VSポーチーのはずが、敵はいつの間にかカリシウイルスに。
抗がん剤治療断念の懸念が出てくることに
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何か力になりたい!そう思ってくださっている方へ

「どうにかポポロンくん、響介さんの力になりたい!」
その一心から僕が関連している企業様や出版社様へ、お守りや物資をお送りしようと思ってくださっている方が多く感謝の気持ちでいっぱいです。
・・・が、出版社は僕の所属事務所!とかではないため、大量に物資が届いてしまうとお仕事のご迷惑になってしまったり、大変なことになってしまいます。
そこでそれらの対策として、大変心苦しくはあるのですが、処分に困るものや、消費が大変なものがたくさん届いてしまうのを避けるため、フォロワーさんからのアドバイスも受け、お気持ちは「投げ銭」形式で行って頂ければ幸いです。
下記リンクからApple Pay、クレジットカードなどで500円〜お支払いが可能です。
投げ銭後に表示されるページに、少し未来のポーチーのお話を少しだけ書いています。
こちらも記事の進み具合に合わせて、未来の僕の気持ちとして自己満?発散?も兼ねて定期的に更新されていくようにしています。
再三お伝えしますが、これは「治療費を分けてくれ〜!」という旨のクラファンのようなものでは断じてございません。
治療費は自分で出します。出せます。投げ銭0でも問題ありません。
あくまで、皆様の善意を受け取る場がご用意できないか「結局何もらうよりもお金が一番応援になるよ!なんでもするよ!」というたくさんのご意見をフォロワー様方から頂けたので現状善意を受け取れる最善方法だと思っております。
気持ち的には「ブログためになったよ〜」的な、読了的な感覚でいて頂けるとなんとなく気が楽です笑。
毎日の様子を投稿できるよう頑張ってまいります。
毎日、読んでね。
このブログは僕自身の精神を守るため笑、取り乱して文脈や情報がごちゃごちゃにならないようその日その日、当日に書き綴ったものを後日修正し、時系列をずらして書いております。
闘病の当日に書いた日記や想いをもとに少しでも読みやすくなるよう丁寧に書き直し、一人でも多くの方に伝わるように努めています。
日記を見返しながら書く作業、闘病や辛い想いを2度経験しているようで辛い日もありますが、どんなに辛い日々だとしてもポーチーとの大事な毎日です。
遅筆になり不思議なところで日を跨ぐこともあるかもしれませんが、どうかご容赦いただければ幸いです。
この闘病の経緯を知りたい方は、こちらから読めます。