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普段は猫のストレスを考え、余分な検査(飼い主の過剰な心配性の解消のためだけみたいな検査)は避ける傾向のある先生が
と即座にエコー。
待合室でお待ちください。
そう言われ、数分待つことに。
いつもはこの待合室では
「うちの子いい子だから静かだな〜」とか
「どんな顔してるのかなあ〜」
「よく考えたら僕以外のやつに猫触られてるの腹立ってきたな?」
とか余計なことばかり考えているのだが、今回は空気が違った。
どう考えても、全てがおかしい。
先生が即エコー?
動物愛強すぎてエコーのためにひっくり返すのすら
ストレスだからね〜
と出来る限り猫ファーストで診察して、それなのに常に最適解を導き出す先生が?
“何かある”
先生もそう思ったから、原因を知るために、やらざるを得なかったのだろう。
何があるんだろう。
おしっこだと、腎臓か・・・?
食欲ないのは?胃?腸?食道・・・?それとも心臓・・・?
何もなくても、精神的な何かとか・・・?
待ち時間はたかだか数分だったのだが、
8年間くらいに感じた。
家賃払ったほうがいいかな?
早く呼ばれたいのに、呼ばれたくない。
知りたくない。でも知らないといけない。
そんなことをグルグルグルグル考えていた。
我が家の猫たちは全員健康体
過去にウイルス騒動で、全員が命の危機にさらされたが、大病という大病はやっていない。
唯一大きめで言うとリュックの肥満細胞腫が一度あったが、悪性率の高いと言われる猫の腫瘍にも関わらず、出来た位置が完璧で、まさかの良性!
再発率が最も高いと言われる一年をはるかに超え(それ以降は再発率がめちゃくちゃ下がるらしい)現在も再発もなく幸せに過ごしている。
過去にも検査や健康診断で色々とみてきているが、基本問題があったことはない。
ボコたんの目の上にできもができたのも脂肪だったし、ニックの耳から血が突然出たのも、謎の血管の発達でいずれも再発もなく、予後も良い。
いっつもどきっとさせてくるよね。みんな。
でも毎回「なんちゃって〜」と言わんばかりの結果で、結局、いつも普通に家に帰れるんだよね。
だから、今日病院に向かう際も不安の中でも、どこか、安心していた。
「我が家の猫だもん。大丈夫。」
と。
病院に着いたら急に食べ出すのかな?笑
とか。病院で何もなくて、家に帰ったらめっちゃおしっこしてめっちゃ食べてめっちゃ寝るのかな?笑
とか。
不安の中でも、不思議と楽観的ではいた。
・・・はずだったのに、先生の「エコーしましょう」が深刻度が高すぎて、一気に不安になった。
そのくらい先生の目利き、先生の手腕に信頼を置いている証拠。
しかし、今回ばかりはその先生を“疑いたかった”
ほら!何もないじゃん!大袈裟な〜!ばーか!
って言いたかった。
頼む・・・先生・・・今日はバカであれ・・・
と頭の中で暴言を吐いていると
「響介さ〜ん」
診察室に呼ばれた
そこにはひっくり返され可愛すぎる顔で寝転がるポポロンが・・・
可愛い
と思わず0.2秒くらいニヤニヤしてしまったが、エコーの状態のまま呼ばれるということは、リアルタイムで何かを見せられるんだ。一体何があったんだ・・・・?
猫は腎臓が弱い、腎臓病かな?うんこが詰まってたとか?便秘?なんだろ?
不思議と、頭に浮かぶ選択肢から「アイツ」は除外していた。
きっと希望的観測で「アイツ」だけではない!「アイツ」だけは嫌だ!と無意識下で、除外していたんだ。
先生が神妙な面持ちで話だした
・・・・
うん・・・だから何・・・?
割と難しい話を当たり前にしてくる先生
先生は僕が猫マスターだとは知らないのだが
「異様に猫愛が深くてやたらとなんでも知ってる気持ち悪いクソブス」というのは伝わっている。
そのため、日頃から病気の説明や猫の話をする際にはバンバン専門用語や、普通言われてもわからんだろ・・・ってくらい状態を細かく伝えてくれるようになっている。
が、しかし正直現在半分脳死している僕には間接的に伝えられて処理できる処理能力は残っていなかった。
「ふくすい・・・?ねこから出るおみずかあ、おいしそう」
とバカみたいな心の声に心の声で「バカかテメェ」とツッコミを入れながら、先生に
「ず、ズバリ、どういうことですか」
恐る恐る聞いてみると
この言葉を最後に何一つ、言葉が入ってこなかった。
エコーをリアルタイムで見せてもらい驚愕した。
右側の腎臓が破壊されていた。
形が歪で、素人目に見ても異常な形とわかる。
左側の腎臓も、形が悪い
正直全体的に状態が良くない。
これは・・・・
最も恐れていた「アイツ」
腎臓の周りの腹水。それは腎臓に何かしらの不具合が起きることで発生している。
代表的な異常、病気は
- 腎不全
- 癌
- リンパ腫
どれも、猫の寿命を最も縮めている、センスのないクソ野郎だ。
その三つは猫が最も罹ってはいけない病気だと思っているし、なってほしくなさすぎて、無意識に、選択肢から除外していた。
それの、どれか、だなんて
「そうだとしてどうやっていつ調べるんですか。MRIの予約日まで数週間ありますけど、それを待たねばなりませんか?一刻を争いますよね・・・?」
そう問うと
そうして、即座に腹水の検査に。
頼む、頼む頼む、頼む頼む、頼む頼む、頼む頼む、頼む頼む、頼む頼む、頼む頼む、頼む頼む、頼む頼む、頼む頼む、頼む頼む、頼む頼む、頼む頼む、頼む頼む、頼む頼む、頼む頼む、頼む頼む、頼む頼む、頼む頼む、頼む頼む、頼む頼む、頼む頼む、頼む頼む、頼む頼む、頼む頼む、頼む頼む、頼む頼む、頼む頼む、頼む頼む、頼む頼む、頼む頼む、頼む頼む、頼む頼む、頼む頼む、頼む頼む、頼む頼む、頼む頼む、頼む頼む、頼む頼む、頼む
腎不全でもない、癌でもない、リンパ腫でもない、ただなんかちょっとだけうっすら体調悪くて不思議なことに腎臓の周りに溜まっただけであってくれ。
普段合理的な猫マスターだがこういう時だけ突然アホ思考。
何かがあったとしても、治せるもの、治療ができるもであって欲しい
薬だって通院だってなんだって頑張るから、ちゃんと完治するものであってくれ
「とにかくなんでも良いから悪いものじゃないであってくれ」
とただただ祈るような、アホ思考だった。
しかし・・・・
そんなアホの妄想を掻き消す先生の一言
手厳しい。
良い先生だからこそ、信頼しているからこそ、その言葉が重かった。
検査待ちの数十分間。
一度ポポロンと待合室に出る。
待合室にいることができなくて、トイレを借りる。
涙が、涙が止まらない。
まだ何がどうとかわからないのに、恐怖なのか、なんなのか、涙が止まらない。
ポポロンを触る手が震え、その震える手にポポロンがいつも通り頭を擦り付けてくる。
可愛い、愛おしい、だからこそ、辛い
頼む、とにかく、最悪の事態だけは
最悪の事態だけは起きるな
祈ることしかできなかった
次回
残酷な宣告
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このブログは僕自身の精神を守るため笑、取り乱して文脈や情報がごちゃごちゃにならないようその日その日、当日に書き綴ったものを後日修正し、時系列をずらして書いております。
闘病の当日に書いた日記や想いをもとに少しでも読みやすくなるよう丁寧に書き直し、一人でも多くの方に伝わるように努めています。
日記を見返しながら書く作業、闘病や辛い想いを2度経験しているようで辛い日もありますが、どんなに辛い日々だとしてもポーチーとの大事な毎日です。
遅筆になり不思議なところで日を跨ぐこともあるかもしれませんが、どうかご容赦いただければ幸いです。
何か力になりたい!そう思ってくださっている方へ
「どうにかポポロンくん、響介さんの力になりたい!」
その一心から僕が関連している企業様や出版社様へ、お守りや物資をお送りしようと思ってくださっている方が多く感謝の気持ちでいっぱいです。
・・・が、出版社は僕の所属事務所!とかではないため、大量に物資が届いてしまうとお仕事のご迷惑になってしまったり、大変なことになってしまいます。
そこでそれらの対策として、大変心苦しくはあるのですが、処分に困るものや、消費が大変なものがたくさん届いてしまうのを避けるため、フォロワーさんからのアドバイスも受け、お気持ちは「投げ銭」形式で行って頂ければ幸いです。
下記リンクからApple Pay、クレジットカードなどで500円〜お支払いが可能です。
再三お伝えしますが、これは「治療費を分けてくれ〜!」という旨のクラファンのようなものでは断じてございません。
治療費は自分で出します。出せます。投げ銭0でも問題ありません。
あくまで、皆様の善意を受け取る場がご用意できないか「結局何もらうよりもお金が一番応援になるよ!なんでもするよ!」というたくさんのご意見をフォロワー様方から頂けたので現状善意を受け取れる最善方法だと思っております。
気持ち的には「ブログためになったよ〜」的な、読了的な感覚でいて頂けるとなんとなく気が楽です笑。
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