朝まで様子を見たし、朝また新しいご飯を出したが、やはり食べない・・・。
大好きだったはずのご飯を顔に近づけても全く興味すら持ってくれない。
完全に食べないのが何時間も続くのは非常にまずいので、胃に何かを入れたい。
少し食べれば栄養がしっかり取れれば負荷も少なく、ストレスも少なく済む・・・
そんな便利なものが・・・
あるんです
総合栄養食のペースト状のおやつ。
いろんなメーカーが出しているが、少ない量でカロリーや栄養をできるだけたくさん確保できるようなものを選べるとよい。
僕は昔ウイルス騒動で「食べない恐怖」を体感しているので、常に非常食的な感じで常備し、即対応できるようにしている。
Amazonセールとかのたびにいくつか実験的に買ってみている。
1ペロ2ペロでも少しでも多くの栄養が取れるようにこの辺りは常備しておくと、緊急時に焦らなくて済むだろう。
猫は急に食べているご飯に飽きたり、食の好みが変わることもある。
うんちの状態が悪い時や吐き戻しが多い時に乳酸菌を摂らせてあげたい!みたいな時にも便利。
これらもできることなら強制的に口に突っ込んだりはしたくない
あくまで自発的に食べてほしい。
口に持っていったり、匂いを嗅がせるまでは補助してあげたい。
しかし、無理やり口に突っ込むのは、まだ、したくない。
こういう記事が続くと必ずくるんです。
「強制給餌しろよ」
ってのが。
しかし、強制給餌は、僕はまだ選択肢に入れません。
そこには先生と取り決めしたとあるルールがあるからです
猫の記憶力
猫は記憶力がないくせに記憶力が強い(何を言ってんだと思いますが、その通りなのです)
興味ないことへの忘却っぷりたるや、もの凄いのですが、嫌なことや、美味しいもの、などの記憶は動物界でもトップクラス。
その記憶力は「嫌なこと」に対してとても強く発揮されます。
それは野生で身を守るために必須な能力で、とても大事。
しかし、これが闘病生活ではめちゃくちゃ裏目に出てしまうんです。
猫の連合記憶の怖さ
関連記憶とか勝手に言ったりしてるのですが
「連合記憶」という用語があります。
複数の刺激を関連させて記憶させる動物の持って生まれた必殺技です。
”テスト勉強をしていた時の鉛筆を見るとなんとなく答えが思い出せる”
”出窓に座って勉強していたので窓を見てたら答えが浮かび上がってきた”
的なもの。
多分皆様も経験あると思います。
僕は猫を見るとかわいいと好きと思います(急にバカ)
楽器とかやってると、ギター持ってる時は歌えるのに、持ってないとなぜか歌えない、とかそういうのもありますね。
僕のギターのお師匠さんは数日で30曲とか覚えなきゃいけない仕事でも余裕でバンバンライブしてるのに、ギター持ってないと何一つわからなくなると言っていました。
例えば、めっちゃスパルタ教師に竹刀でぶっ叩かれすぎて、竹刀を見るだけで体が震える、というようなものです。
「強制給餌」とは、それを最も誘発させてしまう行為に成りかねないのです。
強制給餌を否定しているわけではない
僕は強制給餌を否定しているわけではありません。
そこだけは勘違いしないでください。
自力で食べられなくなってしまった子や、あまりにも絶食が続き栄養不足で身体が危険なレベルになっている場合には、絶対に必要です。
そこで「連合記憶(キリッ)」とか言ってられません。
“必要な行為”であることは、前提としてちゃんとあります。
しかし僕が、現段階でその選択をしないことには明確な理由があります。
頑なに避けるのはとても簡単な理由です。
体調復帰後に食べてくれなくなってしまう可能性
総合栄養食や、栄養価の高いご飯、唯一食べていたご飯等を強制給餌してしまったせいで
「やっと体調や病状が回復してきた!よーし!普通の生活に戻るぞ!」
という時に
「あ・・・このご飯の匂い・・・あの口にぶち込まれて怖い思いさせられる苦しいやつだ・・・・いらない・・・」
となってしまうのだ。
元気なのに、食べない。そうなってしまう。
これ、冗談ぽく書いているが、大いにマジである。
僕の獣医さんからも実は
と伝えられていた。
そして僕はこの獣医さんの猫ファーストな思考に大共感した。
僕自身、すんごい昔にとうもろこしの入った炒飯を食べた日の夜、激しい下痢をしてその日以降とうもろこしが食べられなくなってしまった。いまだに食べられない。
これに近い現象が、ポーチーで起きてしまったら、、人間以上にご飯の選択肢の狭い猫でそれが起きてしまったら・・・。
実際に先生の患者さんで、強制給餌を早い段階からやりすぎて、闘病を乗り越えたにも関わらず、病の完治後も自発的にご飯を食べられなくなってしまい、一生強制給餌を行なうことになってしまった子がいるらしいです。
それこそ、闘病のテーマであるQOLはどこへ・・・?となってしまいます。
いや、もちろん、生きていてくれることが一番なのは変わりません。
ですから、どの選択肢を取っても、いいのです。
“僕は”先生のお話を聞いて、すごく腑に落ちました。
猫が、猫らしく、ポーチーがポーチーらしく生きていけることが「完治」なんだ、と。
そう思うのです。
だから本当に危険な状態だったり、先生が「流石にこの状況ならするしかない」という指示があれば、そこで、強制給餌を行いたい。
自らが食べるその瞬間と、その力を信じてる。
とはいえ綺麗事では闘病生活は成り立たない
色々と綺麗事を抜かしたが・・・やいやい言ったところで
現実問題食べない
普段いないような暗いところに逃げて、意地でも食べようとしない。
食べていないのだから回復もしない。そして治療が進められない。
この状態なのだから、強制給餌すべきラインなのではないか・・・?
いや、でもただの副作用の延長だったら、回復を待つ方が、長い目で見て、いいのではないか・・?
でも、、、強制給餌して、無事完治したあとも、食べるのが嫌なままになってしまったら・・・
ポーチーは特に頭が良くて敏感な子だ・・・
ここで早まった選択をすることで、将来に何かしらの変化を与えてしまうかもしれない。
とはいえ、あまりに食べようとしない。
ペーストおやつを何回か舐めた程度。
これは様子見なんてしてられない。
即病院に電話すると
猫のストレス第一の先生がこんなに「連れてきて!」とはっきりいうのはかなり珍しい。
何かきっと思い当たる病気や症例があるのかもしれない
一刻の猶予もないような、そんな焦り方だった。
泣かないと決めたのに涙目になりかけながら病院へ
おしっこ、うんち、鼻水、そのほか様子などいろいろ聞かれた。
うんちだけは、食べていないのでしっかりしたものは出ていないが、おしっこはしているし、水も飲んではいる。
ただただご飯を食べない。
触診や心音、簡単に見れる部分では異常は見当たらず、先生がついにこう言い放った
抗がん剤の副作用だとしたらおかしい。と。
普通はここまできたらとっくに落ち着き出してるところ。少し症状が出るのが遅れると言っても、限度がある。
ここまで来たら抗がん剤自体の副作用ではなく、他に何か原因があるか、最悪、抗がん剤が早くも効かなくなっていて、またリンパ腫が増え出していたり、腎臓やその他の組織や臓器を破壊してるのかもしれない。
と伝えられた。
検査の準備のため、僕は待合室に一人戻った。
ズボンが破れるほど、握りを強く、歯がさらに割れるほど食いしばり、小刻みに震えながらこの文を打っている
頼む、これ以上、これ以上ポーチーをいじめるのは、やめてくれ
先生が静かに僕を呼んだ
そもそも腎臓にリンパ腫の見つかったポポロンの今・・・
エコーに映し出されるのは・・・
次回
先生、今なんて言った ふざけてたらぶん殴るぞ
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何か力になりたい!そう思ってくださっている方へ
「どうにかポポロンくん、響介さんの力になりたい!」
その一心から僕が関連している企業様や出版社様へ、お守りや物資をお送りしようと思ってくださっている方が多く感謝の気持ちでいっぱいです。
・・・が、出版社は僕の所属事務所!とかではないため、大量に物資が届いてしまうとお仕事のご迷惑になってしまったり、大変なことになってしまいます。
そこでそれらの対策として、大変心苦しくはあるのですが、処分に困るものや、消費が大変なものがたくさん届いてしまうのを避けるため、フォロワーさんからのアドバイスも受け、お気持ちは「投げ銭」形式で行って頂ければ幸いです。
下記リンクからApple Pay、クレジットカードなどで500円〜お支払いが可能です。
投げ銭後に表示されるページに、少し未来のポーチーのお話を少しだけ書いています。
こちらも記事の進み具合に合わせて、未来の僕の気持ちとして自己満?発散?も兼ねて定期的に更新されていくようにしています。
再三お伝えしますが、これは「治療費を分けてくれ〜!」という旨のクラファンのようなものでは断じてございません。
治療費は自分で出します。出せます。投げ銭0でも問題ありません。
あくまで、皆様の善意を受け取る場がご用意できないか「結局何もらうよりもお金が一番応援になるよ!なんでもするよ!」というたくさんのご意見をフォロワー様方から頂けたので現状善意を受け取れる最善方法だと思っております。
気持ち的には「ブログためになったよ〜」的な、読了的な感覚でいて頂けるとなんとなく気が楽です笑。
毎日の様子を投稿できるよう頑張ってまいります。
毎日、読んでね。
このブログは僕自身の精神を守るため笑、取り乱して文脈や情報がごちゃごちゃにならないようその日その日、当日に書き綴ったものを後日修正し、時系列をずらして書いております。
闘病の当日に書いた日記や想いをもとに少しでも読みやすくなるよう丁寧に書き直し、一人でも多くの方に伝わるように努めています。
日記を見返しながら書く作業、闘病や辛い想いを2度経験しているようで辛い日もありますが、どんなに辛い日々だとしてもポーチーとの大事な毎日です。
遅筆になり不思議なところで日を跨ぐこともあるかもしれませんが、どうかご容赦いただければ幸いです。
この闘病の経緯を知りたい方は、こちらから読めます。