脳腫瘍と診断され本当に本当に本当に最後の抗がん剤、キロサイドで戦いを挑む。
カリシが一瞬でたり、結局出なかったり。
それでも、懸命に生きようとしてくれる姿を見て、このかけがえのない時間をもっともっと大事にしなければならないんだ。
そう感じながら、毎日を過ごしている。
脳腫瘍は、後遺症が残る可能性がある。
だから、今はもう腫瘍が小さくなっているのに、フラフラするのは、後遺症なのではなかろうか?
だって、フラフラ以外の症状なんて、今やほとんどないじゃないか。
いや、そのフラフラが最も厄介なのはもちろんなんだが、今までと違って、「やりたい」ことがたくさんあるように見える。
そんなある種の希望的観測だけが支えで、明るい未来を見て、明るい未来へ向かって歩いているつもりで、頑張っていた。
が・・・
その日の晩期待は早速裏切られた
パオーン!オーーン!
寝室からポーチーの鳴き声がする。
どこか不安げな、そんな声に聞こえた。
僕を呼んでるのかな!?
それとも他の子かな!?
いや、でもこの声は確実にポーチー!
悩んでても仕方ない、すぐに声のする方へ向かうと

リュックとポーチーが!
明らかに僕を呼んでくれている。
付き添いのリュックもいる
なんだなんだ喧嘩でもしてたんか〜!??!

なんだか、リュックがやたら神妙な面持ちに見える。
ポーチーがこっちきた!おお〜〜!猫圧か!?
まさか、治ったんか!??!
しかし。この日僕は、闘病生活史上最も記憶に残る出来事を目の当たりにすることになった。
期待を裏切るどころか残酷な現実を突きつけられた

ピタッと入り口で立ち止まったポーチー。
いつもみたいに頭ゴッチンしてよ!!!
そうはしゃぐ僕の前で突っ立つポーチー。
やはり後ろ足に力が入らないのか最後の一歩が出ない!くそう!
そう伝えると

・・・きっと。
きっと、そう鳴いていた。
目の前にいる僕に気が付かずに。
そう
ポーチーはこの日を境に
目が見えなくなった
ポーチー。
僕はここにいるよ
ポーチー?
ポポロ〜ン!!
僕が呼べば返事をしてくれる。
でも、なぜか僕の顔を見てくれない

いつだってどんな時だって
僕が呼べば
顔を見つめてくれてたポーチー

僕が一番!と言わんばかりに、常にセンターで僕の視界を埋め尽くしてくれてたポーチー

呼べばこの距離に0秒で近寄れるポーチー。ワープ機能搭載。
でも今は
僕の顔がわからないみたい

リュックは
それに気がついていたみた
最近
ポーチーがトイレに行ったり、階段を上がろうとする時
やたら近くにいるなあって思ってたんだ

助けてあげてたんだね
気が付いてたんだね。
僕は今の今まで気がつかなかったのに
リュックはやっぱすげえや。
ポーチー。
見えてないから信用できないかもしれないけど
約束通りちゃんと泣いてないからね。
ニコニコで、君を見てるよ
また一つポーチーの“当たり前”が奪われてしまった。
リンパ腫。てめえはなんて最低な野郎だよ
僕はこの瞬間が、この闘病生活で最も辛い記憶となった
次回
“当たり前”
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何か力になりたい!そう思ってくださっている方へ

「どうにかポポロンくん、響介さんの力になりたい!」
その一心から僕が関連している企業様や出版社様へ、お守りや物資をお送りしようと思ってくださっている方が多く感謝の気持ちでいっぱいです。
・・・が、出版社は僕の所属事務所!とかではないため、大量に物資が届いてしまうとお仕事のご迷惑になってしまったり、大変なことになってしまいます。
そこでそれらの対策として、大変心苦しくはあるのですが、処分に困るものや、消費が大変なものがたくさん届いてしまうのを避けるため、フォロワーさんからのアドバイスも受け、お気持ちは「投げ銭」形式で行って頂ければ幸いです。
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投げ銭後に表示されるページに、少し未来のポーチーのお話を少しだけ書いています。
こちらも記事の進み具合に合わせて、未来の僕の気持ちとして自己満?発散?も兼ねて定期的に更新されていくようにしています。
再三お伝えしますが、これは「治療費を分けてくれ〜!」という旨のクラファンのようなものでは断じてございません。
治療費は自分で出します。出せます。投げ銭0でも問題ありません。
あくまで、皆様の善意を受け取る場がご用意できないか「結局何もらうよりもお金が一番応援になるよ!なんでもするよ!」というたくさんのご意見をフォロワー様方から頂けたので現状善意を受け取れる最善方法だと思っております。
気持ち的には「ブログためになったよ〜」的な、読了的な感覚でいて頂けるとなんとなく気が楽です笑。
毎日の様子を投稿できるよう頑張ってまいります。
毎日、読んでね。
このブログは僕自身の精神を守るため笑、取り乱して文脈や情報がごちゃごちゃにならないようその日その日、当日に書き綴ったものを後日修正し、時系列をずらして書いております。
闘病の当日に書いた日記や想いをもとに少しでも読みやすくなるよう丁寧に書き直し、一人でも多くの方に伝わるように努めています。
日記を見返しながら書く作業、闘病や辛い想いを2度経験しているようで辛い日もありますが、どんなに辛い日々だとしてもポーチーとの大事な毎日です。
遅筆になり不思議なところで日を跨ぐこともあるかもしれませんが、どうかご容赦いただければ幸いです。
この闘病の経緯を知りたい方は、こちらから読めます。