無事全員自らケージから離脱し各々の落ち着ける場所を見つけることに成功した我が家の猫。
リュックソラはそこはかとなく自由に動くようになり、ポポロンは自分が建てたみたいな顔して家中を闊歩。
ニックはビクビクしながらもあたりを詮索、ピーボに関してはなかなかどうして元々引っ込み思案なこともあり、最初に見つけたトイレの横からなかなか離れようとしませんでした。
その日のご飯を誰も食べようとせず、一時はどうなることかと思いましたが、前回の記事でも書いたように、場所を帰ることでことなきを得る事ができました。
いやはや本当に猫というのは難しい生き物ですね。だがそこがいい。
そんなこんなでどんな問題がありつつも一つ一つ着実にしっかりと乗り越えていくのが僕たち飼い主の使命です。
猫マスターの猫のための引っ越し豆知識
引越しの際は猫達を運んできたキャリーは数日間は出しっぱなしにしておくのが吉です。
猫にもよりますが、キャリーが出ていると前のおうちの匂いがついていたり、運ばれるときについた自分の匂いがついているため、新居に慣れず、居場所がない時でも、キャリーにだけは安心して戻って行ったりする子もいます。(本当に個体差あり)
僕は引っ越しや病院の際、輸送時のキャリーの中に前のお家で使っていたブランケットの切れ端を入れておいたりするので、みんなにとってはキャリーは前のおうちの残り香のする大事なアイテムになります。
人間では想像がつかないほど匂いが大事になってくるので、猫達のストレス緩和のためにも気を付けてあげましょう!
みんなとの初夜・・・
一応僕の考えうる対策ポイントは抑えつつ、みんなで寝室へ。
意外と落ち着いた様子のみんな。
「ふっ・・・やはり僕がいる場所全てがベストプレイスなんだぜ・・・」
とか妄想をしていると
ここで初めて、「まさか(元の)家には帰れないのでは・・・」という事実に気付く猫達。
あんなに自由に動くようになり、何なら「もう慣れたのでは?」と思わせるくらい自由に過ごしていた猫達だったが、
夜になり、深夜になり、一向に「家」すなわち「前の家」に帰れる気配がないことに気がついたようだ。
我が家の猫の境遇が影響?
「ん?なんか外出長くない?そろそろ帰らないの?え?え?まさか・・・?家に・・・帰れない・・・・?」
と言った感じで焦り出した猫達。
というのも、僕の著書にも書いている通り
我が家の猫達は全員が保護猫、捨て猫である。そんな過去の辛い過去の記憶が蘇ってしまったのかもしれない。
また、あの辛く厳しい外の世界に捨てられた、そんな気持ちになってしまっていたのかもしれない。
不安にさせてごめんね。でも幸せへの第一歩だから、一緒に頑張ろう。
異変に気づいたみんなの様子が一変した。
12時を回ったあたりで、ポポロンが
プォア〜ン!プォア〜ン!アォーン!
と鳴き出した。これは猫が不安感が強まった時、ストレスを感じているときの特有の鳴き方だ。
それを聞いたソラが釣られてしまったのか
アオアオーン!ウォオーン!
と鳴き出し、ピーボが
オンオンオンオー!
それをみて不安になった僕が
ウオーーン!ウオーーン!ウオーーン!ミンナー!ミンナー!
と半泣きに。
すぐさま家中が大合唱状態に。
完全なカオス状態である。動画撮っておけばよかった。
いや、飼い主のお前は落ち着け。
きっと第三者から見たらそうだろうが、当日の僕は不安でいっぱいでマジでこんな感じだった。
みんなに我が家御用達おやつモグリッチをあげたり、撫でたりしまくりなんとかかんとかほんの少し落ち着いたように見えたが、少し放っておくとまた鳴き出してしまう猫達。と僕。
もとより今日は徹夜覚悟でいたので「どんなことでもかかってこいや!」と思っていたのですが、想像絶する鳴き方に流石にテンパる。
やはりアパートからマンショへ引っ越した際はまだまだ年齢的にも若者だったのもあり、環境の変化に対応できて、慣れるのも早かった。
しかし今回の引っ越しはみんなもそれなりに歳をとってきて、もしかしたら今更環境の変化に耐えられないのかもしれない・・・・
人間ですら30歳とか超えて職場変えたり人間関係変わるとストレスあるんだから、そりゃ並大抵のことじゃないだろう・・・・。
どうする、どうする僕・・・
と考えていると・・・
気づけば全員がベッドに。
これはチャンス!!!みんなで布団にくるまって寝ちゃおうぜ作戦を決行
これが思いのほか大成功で、僕の匂いと猫達みんなの匂いに支配される空間。みんなも落ち着くのだろうか、うとうとしだした。
そんなぬくぬくの空間でついつい寝落ちしてしまった僕。深夜3時頃に目が覚めるととんでもない光景が僕の目に飛び込んできた
元捨て猫、末っ子のポポロンをみんなが支えるように寝ているではありませんか・・・
「大丈夫だよ、みんながいるからね」
と言わんばかりのみんなの優しい顔。気持ちよさそうな寝顔。
なんかシルエットがちょっと蝶々っぽいけど
実はソラとポポロンはそんなに仲が良くないというか、ポポロンがソラ姫にしばかれているのをよく見かける。
にも関わらずこういう時はきちんとポポロンにくっついてあげてるあたり・・・
家族やん・・・・
しかし、そこは初夜くらい全員僕の腕の中で寝てくれよ・・・とかちょっと野暮なことを思いつつも、
本当に僕と離れてしまうと思って、猫達だけで生きていく決心をしたかのような寝方。少し寂しかったけど、感動。そして何より猫同士の絆を垣間見れて嬉しかった。
いや、僕も混ぜてよ
無事初夜を乗り越えたみんな
不安感は強かっただろう。みんなも普段と全然ちがう。でも、無事みんなで乗り越えた初夜。
僕が頼りにされなかったのは少し寂しかったが、どんな乗り越え方でもいい。みんなが幸せに過ごせるのが一番です。
でも、2日目の夜からは一緒にいたいな。僕は絶対捨てたりしないし、絶対離れたりしないからね。
だから頼むからマジで一緒に寝てください(懇願)
うまく乗り越えたと思われた初夜、しかし、翌日の朝、ぐっすり寝て起きた僕を待っていたのは、衝撃的な光景だった。
次回
本当に、これでいいのか?
乞うご期待