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借金1000万作曲家の人生を変えてくれた猫の話第23話「僕と猫のヒーロー」

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勢い付いた猫マスターは止まらない

ここまで漫画を読んでくれてる皆様はお気付きだろう。

勢い付いた猫マスター響介は異様なまでに突き進む

ということを

そもそも借金も勢いなければ1000万も生まれないし、猫たちとの出会いも、マンション買うと決めたら即日決めるのも、そしてその後も人生の勢いも、全て事実だ。

無鉄砲に見えてなんやで小狡く計算している僕は

常に「絶対に不幸にはならない方程式」を持っている

僕は学もない、運動神経も終わってる、音楽を含めて、僕が持つ才能なんて何一つない。漫画ではイケオジだが、実際はブスだし、全身の毛ほとんど無くて薄いのにすね毛だけ何故か濃い・・・しかし、そんな僕に唯一一つだけある特殊能力、いや、才能が

突き進んでいいタイミングを、突き進むべきタイミングを、見誤らない才能。

全ツッパできるタイミングを逃さない。音楽の仕事も、突出して能力があるわけじゃない。ましてや才能なんて皆無。音感もないし音痴だしセンスも何もない。でも、命をかけて全力で取り組むべきその瞬間とタイミングだけは見誤らなかったから、今がある。

そこだけはマジで自信がある。

全ての低スペックを凌駕できるほどの勢いが、僕には!ある!(と信じてる)

その思い込みから、今だ!と決めたその瞬間からガチャっと人格が変わったかのように決断力が上がる。

人生の選択は!誤らない!!!

そのなんの根拠もない自信と、勢いだけで、突如思い立った僕は

リュックを!みんなを!こんなところで不幸にはさせない!!!僕が!治す!!

そう決めたその瞬間

深夜02:30に

動物病院へ電話した

バカなのか?

僕がお世話になっている病院は、夜間とかやってる病院でもない、割と個人系の動物病院だ。

診療時間も普通に18時とかまでである。

そんな病院に、あろうことか

深夜02:30に

電話をかけたのである。

しかしその当時の僕は「勢い全ツッパモンスター」となっているので、迷惑とか常識とかそういう思考が欠落し「診療時間」という漢字も読めなくなっていた。

当たり前のように即留守電になる電話に

「もしもし!こんにちは!僕です!僕は元気です!でもリュックが元気がありません!!骨!出てます!痩せすぎて怖いです!朝まで様子を見ようと思いました!でも!怖いです!左脇!の、リュックが!食べません!骨!出てます!僕は元気です!骨!!」

と特定の文字を抜き出したらSOS信号になってる暗号みたいな留守電を残し、電話を切った・・・

その0秒後に

「・・・・絶対意味わからん電話した気がするな・・・」

と一瞬だけ反省していると1分ほどで、なんと折り返しの電話が・・・

深夜02:30に

先生
先生
心配でしたね。辛いですよね。わかりました。今から来てください。僕も今から行きます。

は?

伝わったの・・・?あの電話で・・・?

いや、待て待て・・・・そこじゃない・・・今深夜02:30ぞ・・・?

勢いモンスターは僕だけではなかったようだ・・・

深夜に先生が待つ病院へ

いつもの猫ようキャリーに、リュックを入れて急いで病院へ。

いつもなら、暴れ回って入れるまでに数分かかる猫用のキャリーに、こんなにすんなり入れられて、その後もじっとしているリュックを見て、また涙が出そうに・・・

しかし、もう泣かないのだ。最強の男になってみんなを守るんや。そう誓った僕は急いで先生の元へ。

そこには見たことないくらいボサボサの先生が、病院をわざわざ開けて待っていてくれた。

先生
先生
どうぞ、こちらに!

普段なら看護師さんが開けてくれるドアも案内も、先生一人がやってくれた。

意味わからん留守電を残してしまったことと、まさか本当に深夜に診ていただけるとは思っていなかったのと、両者余りのボサボサ具合で、何から話せばいいのかわからなくなっていた僕は

「ゲンキナイ!ヒダリワキ!ダイジ!ミンナ!シアワセニスル!リュック!ホネ!コワイ!」

的な鳴き声を永遠反復していた。

先生
先生
なるほど・・・よし、皮下点滴をまずしましょう

わかったんかい

日頃から犬猫の感情を読み取り続けている先生にとって、僕みたいな「パニック動物キョウケーン」の言語などお見通しなのだろう。さすが動物病院の先生だ。

点滴を打ちながら、ご飯を食べやすくなるお薬などなどを注射して頂き、点滴の間少しお話を聞いてもらった。

そこで僕は先生の猫に対しての諦めない姿勢と、患者や飼い主との向き合い方にひどく感動した。

猫のストレスを第一に考えつつ、飼い主の負担(飼い主が死んだら元も子もない)そして、今先生として何ができるか、常に5歩6歩先を見て話をしてくださっている。

ものすごい安心感だった。

深夜に叩き起こして、軽く怒られても仕方ないと思っていたのに、第一声が

辛かったですね、大丈夫ですよ

だったなんて、あなたは神かなんかか・・・?

あれ・・・ついさっき泣かないと決めたはずなのにな・・・うっ・・・

しかし完治したわけでは決してないのだ

しかし、注射や点滴を打ったから、治るというわけではないし、食べるわけでもない。

全てが約束されていることではないから、不安はたっぷり残っていた。

これで帰宅して、また食べなくて、翌日も食べなくて、それをまた繰り返したら、強制給餌や、入院が視野に入ってきてしまう。そうなったら僕は、耐えられるのだろうか

今は、ひとまず安心したが、また不安が押し寄せてきた

そんな僕の顔を見て、帰りしなの僕にこう言い放った

先生
先生
何かあれば、こんな時間でもなんでもいいので、電話してください。必ず治しますから

かっこ良すぎかあんた・・・

こんなに全力の先生と接して、何故か自信に満ち溢れた帰りの車の僕の顔はそりゃもう晴れ晴れとした、キリッとイケメンだっただろう。

「何があっても大丈夫!信頼できる先生がいる。先生があんなに前向いてるのに、僕がウジウジしてたら意味ない!!僕が!治す!!!

と鬼のようにスイッチが入った。

みんなは元気になってきた。

あとはリュックが元通りになってくれれば、それでいいんだ。

全員が元気になったら、その後に、先生に土下座と、お礼と、腐るほどすればいい!!!

勢いモンスター響介!ここで気合いを見せろ!!!みんなを救うはお前だぞ!!!

次回

猫は飼い主の飼い主

乞うご期待

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